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GPIFから学ぶ運用スタイル、長期分散投資が基本

FPキャスターのマネー手帳(32)

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4月は、トランプ米大統領の関税政策の影響でマーケットが世界的に大きく揺れ動きました。新しい少額投資非課税制度(NISA)で投資を始めたばかりの人など、評価額を見て不安を感じた人もいるのではないでしょうか。

基本的に、長期で積み立て投資などの資産運用をする人は焦って動く必要はありません。今後さらに大きく下げる局面があったとしても、むしろ安く買える時だと捉え、淡々と続けることが大切だとこのコラムでもお伝えしてきました。このような相場が不安定な時こそ、投資の三大原則である「長期」「積み立て」「分散」を確認したいところです。そこで今回は、私たちの年金積立金を長期分散投資で運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用スタイルについて見ていきたいと思います。

GPIFは、公的年金の積立金を管理・運用する機関です。私たちが納めた年金保険料のうち、年金の支払いなどに充てられなかったものが、将来のために積み立てられていて、この積立金を運用しているのがGPIFです。将来にわたって安定的に年金の支払いができるよう、積立金を増やすという大きな役割を担っています。

そんなGPIFの投資スタイルがまさに長期・分散投資です。GPIFのホームページには「さまざまな資産を長期にわたって持ち続ける『長期運用』によって、安定的な収益を得ることを目指しています」とあります。

2001年度以降の収益率は年率4.40%

GPIFはどのようなポートフォリオで運用しているのでしょうか。運用資産の構成割合は、国内株式と外国株式、国内債券と外国債券の合わせて4つの資産クラスに25%ずつ配分し、それぞれプラスマイナス5〜6%の幅で乖離(かいり)許容幅が設けられています。4つの主な資産に分散投資し、安定した運用成果を目指しています。

GPIFは2024年12月末時点で258兆6936億円の資金を運用しています。年金積立金の市場運用を開始した2001年度から2024年度第3四半期までの累計収益額は164兆3463億円(うち、利子・配当収入は55兆94億円)、年率の平均収益率は、リーマン・ショックの時期を含めても4.40%と、長期分散投資のお手本のようなパフォーマンスとなっています。

GPIFの年金運用が赤字になったというニュースを目にしたことがある人もいるかもしれませんが、積立金は着実に運用されています。短期間で見ると損失が出る場合もありますが、「投資期間を延ばしていくと、良い年と悪い年の運用成果は相殺され、投資期間全体でみると収益が積みあがっていきました」とGPIFのホームページにも記載されています。

個人とは投資額の規模が異なりますが、長期分散投資の有効性を感じていただけるのではないでしょうか。GPIFの運用状況はホームページで公開されていますので、気になる方は見てみてください。

年金制度の将来については、少子高齢化の加速によって不安な声が聞かれるのは事実です。しかし、制度の維持のため積立金がしっかり運用されていることを知ると、年金制度は世間が抱くほど不透明なものではないと感じてもらえるかもしれません。

年金制度が限定的なインドネシア、高齢でも働き続ける人も

インドネシアにも、年金制度はありますが、対象は公務員や大手企業に勤める人などに限られます。そのため、高齢になっても働き続けなければならない人も少なくありません。また、子どもが高齢の親の面倒を見るという習慣が昔からあり、子どもが将来少しでもお金を稼げるようにと、親は子どもの教育にお金をかけるという側面もあるそうです。

人生100年時代を生きる私たちは、資産運用においても長期的な目線が大切だと感じます。目先の変化に動じず、冷静に、自分のライフプランに沿った資産形成を継続していきましょう。

有地佐哉香 (ありち・さやか)
慶応義塾大学経済学部卒。富山テレビ放送にアナウンサーとして勤務後、「TBSニュースバード」のキャスターとして東証アローズからの場況中継を経験。その後、「TOKYO MXニュース」のキャスターを経て、2018年6月から「日経CNBC」キャスター。24年1月からインドネシア在住。ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。
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日経平均株価がバブル崩壊後の高値を更新し、2024年には新NISAが始まります。マネーについて改めて学びたい人も多いのではないでしょうか。このコラムではファイナンシャルプランナー(CFP)資格を持つフリーキャスターの有地佐哉香さんが、知っておくべきマネーにまつわるトピックを解説します。

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