11月23日の月が出たとき、山頂で法力を得た。村の衆も11月23日に山に登り、月出を拝むがよい。三体の月が現れるであろう。」
その昔、野で修業していた修験者に告げられた村人たちが、翌年の11月23日に山頂に登ってみたところ、月の左右からさらに一体ずつの月が現れ、三体の月が見事に登ったという云われがあり、熊野では、毎年旧暦の11月23日に、月待ち行事を行っています。
また、熊野本宮大社にも三体月にまつわる伝説があります。熊野本宮大社旧社地大斎原のイチイの巨木に降臨した三体の月は、自らを熊野三所権現であるといい、社殿を創って祀るようにと神勅を下しました。この命により大斎原に熊野本宮大社の社殿が創建されたと云われています。
旧暦23日の月は、二十三夜月と呼ばれ、深夜になってようやく姿を現します。熊野の山々に囲まれた熊野本宮は人工的な灯りが少なく、夜空には美しい星空が広がります。星空案内人のお話に耳を傾けながら、月待ちをしてみませんか。さあ、今年は三体の月を見ることはできるでしょうか・・・。
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